亜鉛は、ミネラルの中でも不足しがちなミネラルと言われています。
成人の体内には約2.3gあり、その95%以上は細胞内に存在し、100種類以上の亜鉛含有酵素として働ている重要な成分です。
亜鉛は、新しい細胞を作るために必要な成分で、
新陳代謝を活発にしたり、エネルギーを作り出したり、ウイルスから体を守ってくれています。
その他にも、味覚を正常に保ったり、抜け毛の予防になったり、
男性ホルモンや女性ホルモンが活発に作られるように働くのも亜鉛のおかげです。
また、亜鉛は様々なホルモンの合成の手助けや、分泌の調整にも関わっていて、
膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの合成にも必要不可欠です。
その為、亜鉛には糖尿病を予防する働きを持つ他に、
総コレステロールやLDLコレステロールの上昇を抑制し、
血圧降下作用があることから、生活習慣病の予防・改善に役立つと考えられています。
亜鉛が不足すると、味覚障害、食欲不振、胃腸障害、下痢、免疫機能低下、貧血、
成長障害、傷の治りが遅くなる、皮膚炎、抜け毛、肌荒れ、爪の斑点、物忘れ、精神障害、
男性は精子数の減少などの性機能の低下、
妊娠中の女性は胎児の成長不良や奇形を引き起こす危険性、
成長期の子供では細胞の生成やタンパク質の合成が正常に行われず、
身長や体重などの発育に著しい遅れ、思春期では、第二次性徴が遅れる事があります。
逆に、薬などで長期的に大量の亜鉛を摂り続けていると、
銅や鉄の吸収の妨げとなってしまい、
貧血、胃部不快感、免疫障害、神経症状、下痢、善玉(HDL)コレステロールの低下などを
引き起こしてしまう可能性もあります。
亜鉛は普通の食事で過剰摂取になることはなく、
人間の体に対して毒性が非常に低いとされているので、
健康に害が出るような心配はありません。
亜鉛が多く含まれる食べ物は、豚レバー・牛肉・カキ・ホタテ・カニ・玄米ご飯・
納豆・卵などです。
味覚を正常にしたい人、成長期の子供、偏った食生活の人、脱毛を予防したい、
生活習慣病を予防したい、活力をつけたい人、お酒をよく飲む人は、
亜鉛を積極的に摂るように心がけてみましょう。
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