AGEとは、Advanced Glycation End Products =終末糖化産物といい、
体外に排出されることなく、蓄積され続ける老化物質であり、
あらゆる病気や老化現象の原因となります。
AGEは、タンパク質や脂質がブドウ糖と結びつくと生成されます。
そして私たちの体は、水分以外のほとんどがタンパク質と脂質で出来ています。
ここに大量の糖質を摂取することで、ブドウ糖が余り血糖値の高い状態に陥り、
AGEをたくさん生み出すことになってしまうのです。
このAGEの初期反応物質が、糖尿病の検査で調べられる「ヘモグロビンA1c」です。
さらにAGEは、タンパク質や脂質を変性させてしまい、
特に、コラーゲン、血管、筋肉、腎臓に悪影響を及ぼします。
細胞は慢性的な炎症を起こし、あらゆる病気の原因になるとも考えられています。
AGEは体内でも作られますが、食品にも含まれています。
こんがり焼けて焦げたようになっている部分に特に多く、
高温で調理すればするほどAGEが増加します。
火を通す調理法で、
煮る(茹でる) → 焼く → 揚げる 、の順に
AGEが増加します。
しかし、食品からよりも体内で作られるAGEの方が多いので、
そこまで神経質になる必要はないでしょう。
それよりも、糖質を摂り過ぎない様にしたり、
抗AGE食品を日頃から口にするように意識しましょう。
手軽に摂れる抗AGE食品は「お茶」です。
緑茶、ウーロン茶、カモミール、ギムネマ、ドクダミなどが、
抗AGE作用が認められています。
飲むベストタイミングは食前が良いでしょう。
他に、ウナギ、鶏肉、マグロなどの肝臓や筋肉に多く含まれる「カルノシン」は
強力な抗酸化力があるので、AGEも強力に抑えられます。
天然の薬とも言われているビタミンB1やB6にも、強力な抗AGE力があります。
ビタミンB1を多く含む代表的な食品には、
豚肉、ウナギ、玄米、蕎麦、大豆、レバー、鶏肉などです。
ビタミンB6は腸内細菌の合成で作られますが、
食品だと、カツオ、マグロ、サーモン、ナッツ類、肉類全般、野菜、バナナ、ニンニクなど幅広く含まれています。
調味料では、コショウ、サンショウ、ターメリック、ローリエ、クミン、チリパウダー、
シナモンなどの、ほとんどのスパイスに抗AGEと抗酸化作用があります。
シナモンは抗酸化作用の他に殺菌作用や血行促進作用もあり、
シナモンに含まれる「プロアントシアニン」という成分には、血糖値を下げる作用もあります。
普段飲むコーヒーや紅茶、料理にもちょい足ししてみましょう。
また、酢やレモンには食品中のAGEを下げくれる作用があります。
肉や魚を焼く前に酢やレモン汁に漬けてから焼くと、
AGEの増加量を約半分に抑えることができます。
これらの抗AGE食品を積極的に摂取したり、
調理法を工夫する事で血糖値が高くAGEが作られやすい状態を防ぐ事につながり、
老化や糖尿病などのあらゆる病気の予防となります。
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