「リコピン」は、カロテノイドの一種で、カロテン類に分類される脂溶性の赤色の天然色素成分です。
カロテノイドの中でもとても優れた抗酸化力のある「リコピン」の作用は、β-カロテンの2倍以上、ビタミンEの約100倍もあると言われています。
「リコピン」のこの強力な抗酸化力で活性酸素を抑制する事で、
悪玉(LDL)コレステロールの酸化防止
血栓の生成を抑制
血流の改善
動脈硬化を抑制
生活習慣病の予防と改善
肥満予防・美肌・老化・視機能の改善
などに役立つとされています。
活性酸素は常に私たちの体内で発生しており、外から侵入してきた細菌やウイルスを攻撃して体を守ってくれているので、一概に全て悪いわけではありません。
しかし生活習慣の乱れなどで過剰に増え過ぎてしまった活性酸素は、強力な力を持ち、体内のタンパク質・脂質・血液・血管・細胞・DNAを傷つけるため、老化や生活習慣病の原因となり、私たちの体にとって悪影響を及ぼします。
「リコピン」の強力な抗酸化力は、過剰に増え過ぎた活性酸素を除去・抑制する事で、様々な病気の予防や美容に対して役立つとされているのです。
「リコピン」が主に含まれる食材は、
トマト
スイカ
柿
ピンクグレープフルーツ
ピンクグァバ
杏子
などです。
なかでも完熟トマトに大量に含まれています。
トマトに含まれる「リコピン」の量は、熟成度合いで大きく違ってきます。
その差は、熟している場合は1㎏あたり約50㎎、熟していない場合は約5㎎くらいと大きく変わります。
熟して赤みが強いほど「リコピン」の含有量は多くなるのです。
「リコピン」は熱に強い成分なので、加熱加工されたトマト製品にも豊富に含まれています。
また、「リコピン」は生のトマトから摂取するよりも、加熱加工されたトマト製品の方が体内への吸収率が良いとされています。
その吸収率はサプリメントから摂取する時の吸収率と同じくらいと言われています。
「リコピン」の1日の摂取目安量は約15㎎程です。
これは、大きめのトマトで約2個分、トマトジュースなら150mlくらいになります。
トマトジュースの飲み過ぎは糖質の摂り過ぎにも繋がってしまいますので、
上手にトマトやトマト製品のトマトケチャップやトマトペーストなどを料理に摂り入れて、
日々の食卓に彩りと栄養をプラスしてみてはいかがでしょうか。
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