ビタミンは、体内で合成されるものもありますが、
そのほとんどは食べ物から摂る必要があります。
以前の記事に書きましたが、13種類のビタミンは、 「水溶性ビタミン」 と
「脂溶性ビタミン」の2つに大きく分けることができます。
今日は「脂溶性ビタミン」の1つ、ビタミンAのお話をしたいと思います。
ビタミンAは、
主に、鼻、喉、肺などの粘膜の材料になり、
ウイルスの侵入を防ぐ働きをしてくれます。
また、皮膚、髪の毛、爪などの細胞の活性化を促し、
新陳代謝のサポートもしてくれています。
免疫力アップ、風邪予防、ガン予防、美肌、サラサラの髪を保つためにも
摂りたい栄養です。
他に、ビタミンAは目の健康にも欠かせません。
目の機能に大きく影響を与えるビタミンAは、不足すると暗い場所で目が見えにくくなる
夜盲症を引き起こしたりしてしまいます。
脂溶性のビタミンAは、「レチノール」という物質で出来ています。
この「レチノール」は、動物性食品に多く、肉や魚、特にレバー(肝臓)や
肝油に多く含まれています。
ビタミンAのレチノールの他に、緑黄色野菜に含まれる「β-カロテン」は、
体内のビタミンAが少ない時に、体内でビタミンAにかわってくれます。
このような物質のことを、「プロビタミンA」といいます。
このβ-カロテンは、ほうれん草、モロヘイヤ、ニンジン、
カボチャなどに多く含まれてます。
他には、ウナギ、銀だら、しそ、焼きのりなどにも多く含まれています。
ビタミンAは脂溶性なので、油脂と一緒に摂取すると吸収率が上がります。
加熱調理するなら油炒め、生で食べる時は油を含む調味料と一緒に食べると良いでしょう。
ゴマ、アーモンド、クルミ、カシューナッツなども油分があるため、
ナッツ類を一緒に摂るのもおすすめです。
ただし、脂溶性のビタミンAは体外に排出されにくく、約90%が肝臓に貯蔵されます。
この為、ビタミンAを摂り過ぎると吐き気、頭痛、骨障害、肝臓に
悪影響を及ぼしてしまいます。
とくに妊娠初期の女性は、動物性食品に含まれるレチノールを過剰摂取すると、
胎児が奇形、先天異常などを持って生まれてくる可能性が高くなります。
普通に食事から摂っている分には問題はありませんが、
気軽に栄養補給のできるサプリメントは、成分をしっかり確認する必要があります。
逆に、β-カロテンは、必要な時だけビタミンAに変わってくれるので、
摂り過ぎても何の問題もありません。むしろ、抗酸化力も高いため、
積極的にβ-カロテンの多い緑黄色野菜を取り入れましょう。
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