ビタミンB12は、悪性貧血の予防や神経の働きに不可欠なビタミンです。
赤い色をしているので「赤いビタミン」と呼ばれています。
葉酸と一緒になって血液の細胞である赤血球を合成する時に働くため、「造血のビタミン」とも呼ばれています。
赤血球を作り出す以外にも、脳や脊髄にある全身をコントロールする中枢神経や、全身に張り巡らされている末梢神経が正常に機能するように保っています。
ビタミンB12が不足すると、巨大な赤血球が出来たり、赤血球の数が減ったり、悪性貧血を引き起こしたりしてしまいます。
悪性貧血は、舌が赤く肥大し炎症が起きたり、下痢、息切れ、めまい、動悸、だるさ、食欲不振などが見られるようになります。
また、神経機能が正常に保たれなくなると、眠れなくなったり、肩こり、腰痛、手足のしびれ、集中力の低下、物忘れなどの神経障害が起きます。
ある研究において、アルツハイマー型認知症の患者の脳にはビタミンB12が少ないという報告もあります。
その他に、ビタミンB12が不足すると血中のあるアミノ酸の量が増え、動脈硬化の引き金となり、生活習慣病のリスクを高めます。
ビタミンB12は水溶性のビタミンですが、比較的に熱に強く、弱酸性なら問題はありませんが、強酸性やアルカリ性では光によって分解されてしまう特徴があります。
光や空気に触れることで酸化してしまうので、食品を保存する時は密閉して暗い所で保存する必要があります。
ビタミンB12は、腸内細菌によって作り出されるので、バランス良く食事をとっていれば不足する心配はありません。
食材では、野菜にはほとんど含まれておらず、肉、魚、乳製品などの動物性食品に多く含まれています。
レバー、かつお、サンマ、しじみ、ハマグリ、アサリ、海苔、すじこ、チーズなどがおすすめです。
例外として、もやしや味噌や納豆などの発酵食品にも含まれています。
妊娠中はお腹の赤ちゃんの分まで血液を作らないといけないので積極的に摂るようにしましょう。
産後は、赤ちゃんは母乳から栄養を摂るので産後も不足しないように気をつけましょう。
不足していると、発育障害、運動障害、成長遅延、悪性貧血などの症状が現れる危険性があります。
妊娠中・授乳中の方はもちろん、貧血予防、生活習慣病の予防、睡眠で悩んでいる方は積極的に取り入れるようにしましょう。
0コメント