「レシチン」は体内で細胞の細胞膜を作る主要成分で、リン脂質という脂質の一種です。
私たちの体内に存在するリン脂質としては最も多く、ホスファチジルコリンと呼ばれたりもしています。
約60兆個ある細胞全ての細胞膜に含まれていますが、
血液、骨髄、心臓、肺、肝臓、胃腸などの主要な細胞組織に多く、
中でも脳や神経組織には特に多く存在しています。
脳に存在する「レシチン」は約30%あり、その数は約140億個にもなると言われています。
「レシチン」の構成成分の一つである「コリン」は、
体内に吸収されると脳まで届き、
脳内の神経伝達物質である「アセチルコリン」を作る材料となります。
「レシチン」は脳にある血液脳関門を通り抜ける事が出来る成分なので、
脳細胞に到達する事が出来るのです。
脳細胞に到達した「レシチン」は、
記憶や認識の機能、
筋肉の動きのコントロール等の様々な生化学的な働きのサポートをしているのです。
副交感神経に刺激を伝え記憶力や学習能力を向上させて、
認知症やアルツハイマーの予防に役立っているとされています。
この様に脳細胞の活動を支えている事から「レシチン」は
「脳の栄養素」とも呼ばれたりしています。
また、「レシチン」には水と油の両方に馴染む性質があります。
この特徴によって、
細胞内の老廃物を血液に溶かして排出したり、
栄養素を細胞内に取り込んだり、
血管壁に付着したコレステロールを溶けやすくしたりといった働きがあります。
「レシチン」の油と水を混ぜ合わせる乳化作用は、脂質の代謝を活性化させるので、
動脈硬化の予防、
脂質異常症の改善、
肝機能の向上、
ダイエットにも役立つと考えられています。
「レシチン」は、
「大豆レシチン」と「卵黄レシチン」の2つに大きく分けることが出来ます。
どちらも同じレシチンなので、
作用や効果に大きな違いは無く、目的毎に使い分けされています。
【大豆レシチン】
血液中に長時間留まる事が出来る。
動脈硬化、脳卒中、脂質異常症、心臓病などへの予防、ダイエットに優れている。
【卵黄レシチン】
大豆レシチンより神経系に関与する成分が豊富。脳機能改善に優れている。
「レシチン」は、大豆と卵黄に多く含まれていますが、
その他にも、
銀杏
ウニ
ウナギ
レバー
精白米
などにも含まれています。
日常的に「レシチン」を摂り入れ摂取する事で、
認知症やアルツハイマーの予防、
学習能力や記憶力の維持、
睡眠や脂質の代謝、
肝臓の保護 に是非役立ててみてはいかがでしょうか。
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