「イノシトール」は、私たちの体内でグルコース(ブドウ糖)から合成され、
細胞膜を構成するリン脂質の成分です。
以前は、ビタミンB群の仲間に分類されていましたが、
体内で合成でき欠乏症もない為、現在ではビタミン様物質とされています。
体内では筋肉や神経細胞に存在し、特に神経細胞の膜に多く存在しています。
このことから、
神経の伝達や脳の活動を正常に保つには欠かせない栄養素と言われています。
神経細胞は私たち体内の様々な器官に刺激を伝達する他に、
発毛や育毛などの頭皮の健康を指示する情報の伝達にも関わっています。
その他に、
・脂肪肝
・肝硬変
・高コレステロール血症
・動脈硬化などの生活習慣病の予防、改善
にも役立つとされています。
「イノシトール」には脂肪の流れを良くして、
肝臓に余分な脂肪が溜まらないようにコントロールする働きがあるので、
別名「抗脂肪肝ビタミン」とも呼ばれています。
血管や肝臓の脂肪やコレステロールの流れを良くするので、
脂肪分の多い食事やお酒をよく飲む方は「イノシトール」を摂取することで、
血管にコレステロールが溜まって引き起こされる動脈硬化の予防が期待できます。
「イノシトール」は体内で合成されますが、
その合成量には限界があり、体内で合成される量だけでは十分ではないので、
毎日の食事やサプリメントから摂取する事が重要となってきます。
1日あたり500~2000㎎の摂取で、脂肪肝、肝硬変、高コレステロール血症、
動脈硬化などに対して効果があるとされています。
「イノシトール」は、水溶性で穀物や果物などの食品に多く含まれ、
一般的には食品添加物に栄養強化剤として使用されています。
「イノシトール」は乳児の成長に欠かすことの出来ない物質と言われており、
人間の初乳にも多く含まれ、粉ミルクにも添加されています。
「イノシトール」が多く含まれる食品には、
小麦胚芽
小麦
ピーナッツ
グリーンピース
えんどう
白い豆
赤い豆
アーモンド
ささげ
オレンジ
スイカ
メロン
グレープフルーツ
桃
などがあります。
近年では1日10g以上の「イノシトール」の大量摂取で、
パニック症候群・強迫性障害の治療に有効性があるといった報告もされています。
まだデータが不十分の様ですが、今後に期待していきたいですね。
また、「イノシトール」には腸の筋肉の収縮活動を活性化させる働きがあり、
便秘の改善にも期待されています。
コレステロール値が気になる人
生活習慣病を予防したい人
脂っこい食事が多い人
お酒をよく飲む人
野菜不足の人
ストレスを和らげたい人
薄毛でお悩みの人は是非
日々の食事の中に取り入れるように心がけてみましょう。
サプリメントでの摂取をお考えの方は、
念の為かかりつけの医師や薬剤師に相談しましょう。
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