人は血管と共に老いる血管の老化は全身の老化に直結すると言われています。血管の老化とは、動脈硬化の事を指します。動脈硬化とは、心臓から末端へ血液を運ぶ動脈が硬くなり、内腔が狭くなって詰まりやすくなる状態の事です。心臓の血管が詰まれば心臓病、脳の血管が詰まれば脳卒中となり、それぞれ日本人の死因上位を占めます。糖尿病などの生活習慣病を患っていると、動脈硬化を起こしやすい傾向にあります。血管は古くなった水道管のように取り替えることはできません。自覚症状がなく早期発見が難しい為、日々の食事や、生活習慣に注意し、定期的に診断を受け、早期に対処する事が大切です。24Nov2020
酸化って何?私たちは酸素のおかげで呼吸ができ、生きていくことができます。そして、筋肉を始めとする細胞のエネルギー源となっています。その酸素が起こす反応が「酸化」です。更に、酸素は体内で遥かに酸化力の高い「活性酸素」に変化します。この活性酸素による酸化は、酸素による酸化よりもとても危険です。活性酸素は身体を構成するタンパク質や脂質、大事な遺伝情報を伝えるDNAなどを容赦なく傷つけるからです。炎症やストレス、紫外線、加齢などの要因で酸化が進み、身体を内側からサビつかせて機能不全に追い込むことで、生活習慣病や老化の引き金となります。20Nov2020
身体を守る免疫システム「炎症」と聞くと人間にとってとても不快な状態ですが、身体にとっては異常事態を解消する為のとても重要な防御システムです。炎症には、四徴候といわれる特徴的な症状があります。「熱感」「発赤」「疼痛」「腫脹」これらの炎症が起きている場所は、細胞が破壊されている為、正常に機能できなくなります。この四徴候が収まり、破壊された細胞が新しい細胞と入れ替わる事で元に戻っていきます。炎症は、人間が健康的に生きていく上で欠かすことのできない、生体防御システムなのです。17Nov2020
炎症の種類炎症には身体を守るため為の炎症と、身体に害を与えてしまう炎症があります。大きく分けると、「急性炎症」「慢性炎症」「加齢炎症」に分けられます。「急性炎症」は、怪我や風邪のように痛みや不快感は大きいですが、急に起こり、急に終息します。身体の恒常性を保つものなので、特に悪い影響はありません。「慢性炎症」は、体内に入ってきた病原体を攻撃しても排除できなかったり、病原体がいないのに免疫システムが暴走してしまい、炎症が慢性的に続く事です。これが引き金となりさまざまな疾患が起きてしまいます。「加齢炎症」は、細胞が老化するとサイトカインが多く分泌されるようになり、慢性炎症と同じ様に、免疫システムが暴走してしまう炎症です。1つの細胞が老化すると周りの...17Nov2020
肥満があらゆる生活習慣病の大きな原因となっている理由脂肪は身体の中で、「脂肪細胞」に溜め込まれていきます。この脂肪細胞は、「中性脂肪」で3倍までの大きさまでに膨れ上がります。脂肪細胞が大きく膨れ上がれば上がるほど、脂肪細胞の老化が進んでしまいます。老化が進むと、サイトカインが多く分泌されるようになります。すると、免疫システムが暴走を始めてしまい、加齢炎症と同じ様に炎症を引き起こしてしまいます。恐ろしいことに、この脂肪細胞は全身に均等に広がっている為、全身のいたる所で炎症が起き続けてしまうのです。炎症が全身で起き続けていることが引き金となり、生活習慣病へと繋がっていってしまうのです。自分で自分の寿命を縮めてしまわないように、しっかりと対策を打ちましょう。17Nov2020
糖尿病の種類最近いろいろと取り上げられるようになった糖尿病には、1型と2型があります。1型糖尿病は、すい臓の機能障害でインスリンが分泌されないタイプです。発症のメカニズムの詳細はまだ解明されていませんが、生活習慣とは無関係で、8割~9割が遺伝だと考えられています。2型糖尿病は生活習慣などの原因でインスリンの分泌量が少なくなったり、感受性が鈍ったりするタイプです。全糖尿病患者の90%以上は2型糖尿病だと言われています。過食や運動不足といった生活習慣による肥満が原因で発症するとされています。肥満は糖尿病に限らず、他の生活習慣病の大きな原因1つとされています。12Nov2020
硫黄硫黄は、タンパク質として摂取される栄養素です。タンパク質を普通に食べていれば必要量を摂取出来るので、「日本人の食事摂取基準」には硫黄の項目はありません。しかし、体を構成するのに不可欠な必須ミネラルの1つです。硫黄は体内で単独で存在することがなく、含硫アミノ酸と言って、硫黄を含むアミノ酸の「メオチン」や「システイン」などの成分として吸収されます。含硫アミノ酸は爪、髪の毛、皮膚、軟骨などの組織を作る重要な物質です。その他に、ビタミンB1やパントテン酸と結合して補酵素となり、糖質や脂質に代謝のサポートや、解毒作用もあるので、有害ミネラルの蓄積を防いだりもしています。また、角質を軟化させる作用、殺菌・殺虫作用、ニキビ予防、水虫予防などにも効...11Nov2020
亜鉛亜鉛は、ミネラルの中でも不足しがちなミネラルと言われています。成人の体内には約2.3gあり、その95%以上は細胞内に存在し、100種類以上の亜鉛含有酵素として働ている重要な成分です。亜鉛は、新しい細胞を作るために必要な成分で、新陳代謝を活発にしたり、エネルギーを作り出したり、ウイルスから体を守ってくれています。その他にも、味覚を正常に保ったり、抜け毛の予防になったり、男性ホルモンや女性ホルモンが活発に作られるように働くのも亜鉛のおかげです。また、亜鉛は様々なホルモンの合成の手助けや、分泌の調整にも関わっていて、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの合成にも必要不可欠です。その為、亜鉛には糖尿病を予防する働きを持つ他に、総コレス...09Nov2020
リン「リン」は、カルシウムの次に体内に多く存在するミネラルです。成人の体重の約1%を占めており、その1%の中の85%は骨や歯の構成成分としてカルシウムと結合して存在しています。丈夫な骨や歯を保つ為に必要不可欠な栄養素です。また、生命活動を支えるエネルギーを作り出すことに関わったり、細胞膜の構成成分として働いたり、脳や神経が正常に働くように維持したり、様々な生理機能の維持に役立っています。体内のリンの量は、尿への排泄によってバランスをとっています。リンが多く含まれている食材は、肉・魚・大豆などのタンパク質です。リンは様々な食品に含まれているので、不足する事はあまりありませんが、不足すると神経の病気になりやすくなります。不足よりも気を付けた...06Nov2020
腸内環境を整える事の大切さ腸には100兆個以上の腸内細菌がいます。健康維持や生命活動を支える善玉菌、有害物質を作り出す悪玉菌、どちらか優勢な方につく日和見菌に大きく分けられます。善玉菌は食物繊維やオリゴ糖が好物で、これらを食べると、「短鎖脂肪酸」という物質が作られます。「短鎖脂肪酸」は、酪酸、プロピオン酸、酢酸などです。これらは、腸内を弱酸性にし、アルカリ性を好む悪玉菌の増殖を抑制し、大腸の粘膜を刺激してぜん動運動を促し、全身の代謝を上げてくれます。そしてこの「短鎖脂肪酸」は、脂肪分解をして太りにくい身体にしてくれるほか、血糖値もコントロールしてくれます。特に短鎖脂肪酸の中の「酢酸」が、腸から血糖値を下げるホルモンの分泌を促します。「短鎖脂肪酸」は、高血糖状...04Nov2020
ビタミンDビタミンDは、脂溶性ビタミンの1つです。主に骨の材料となるカルシウムとリンの吸収や、歯や骨に届けて成形を助けてくれる役割を持っています。また、ホルモンの分泌を調節してくれたり、免疫の調節や強化もしてくれています。年々酷くなる花粉症など、その他のアレルギー症状にもビタミンD不足が関係あります。糖尿病予防、風邪予防、ガン予防、自閉症、男性不妊、女性不妊、妊娠中の合併症にも有効である事が近年分かってきました。その他に、乳児期にビタミンD不足だと将来的に1型糖尿病のリスクが3倍も上がるうえに、骨密度も低くなってしまいます。ビタミンDは、きのこ類、魚類、卵に多く含まれます。食品以外からもこのビタミンDは、日光を浴びることで体内で作り出すことも...02Nov2020